『答えは、クライアントの中にある』って、コンサル時代にはずっと教わってきた。お得意の中にある課題の本質をあぶり出し、その一方でお得意の中にある原石のようなきらめき(ポテンシャル)を掘り起こし浮かび上がらせて、次世代へとつながる道程を描き切るコトが仕事だと。
クライアントが変わっても,国が変わっても、あるいは内容がマーケティングコンサルになっても、その仕事は変わらないと思ってた。
でも、ここのところチョット考えが変わってきた。クライアントの中にすらない答えをクリエイトし、説得し、実体化させ、執念を持ってひとをうごかすことこそが、我々に求められている役割なのではないかと。
この2〜3年、環境はあまりにも大きく変化している。言うまでもなく消費者の情報限は変質し、これまの広告媒体が担ってきていた役割の多くを、ソーシャルメディアが果たすようになった。同時に、一時下火になっていたイベントは、ソーシャルメディアを動かすエンジンとして再び脚光を浴びている。新聞や雑誌、CSなどのクラスターメディアは、むしろリーチメディアではなく、ブランドを伴った編集/制作プロダクションへと変質している。
そしてクライアントの社内でも、大きなパワーシフトが起こってきている。宣伝広告を統括するのは、独立した宣伝セクションから事業部の直轄となり、さら今、購買セクション(procurement)へと移りつつある。
これほど急速で劇的な変化に対して、明確な答えや意思を内在しているクライアントは多くはない。だからこそ、我々には、クライアントのマーケティングパートナーとして、真にヒトを動かし、中長期的にマーケティングを成功させるためのからくりを発明すること、クリエイトすることが強く求められているのだと思う。そして、「執着」をもって、実体的にヒトを動かすことこそが我々にしかできまい差別化ポイントなのだと。
残念ながら今のところ、次世代のマーケティングパートナーとして、エージェンシーに対しての期待はあまりにも低い。それも当然、相変わらず、通りいっぺんの媒体都合のプランをひけらかし、魅力的なタイアップを持ち込むコトこそが、自分達の付加価値だと信じ切っているヒト達のいかに多いことか。
このまま座して他人からの変革を待っていてはならない。それではいわゆる「ゆでがえる」になってしまう。失礼ながら、TVの勃興期に次々と消えて行った数多の「◯◯ラヂヲ通信社」と同じ命運を待つことになる。
我々は今こそ生まれ変わらなければならないのだと思う。戦略を、実効策をクリエイトし、真に結果を獲得する執念を持った集団へと。