September 2010アーカイブ

ふと、気が付くと、
ドイツから帰国して10年経ってた。


10年前の、帰国したばかりの時の、
あの時の自分の気持ちを考えると、
今でも、胸が潰れる気がしてしまう。


あれからたった10年だけど、その間に、
会社も変わり、仕事も変わり、住所も変わり、
本当に色んなことがあった。


でも、今、こんなにgemütlichでいられるのは、
キットそう、そこのアナタ、あなたのおかげです。


ココロからありがとう。これからもよろしくです。








広告業界やウチの会社を志望してくれる、素敵な若者たちがいる。


彼等に接した時に、いつも僕が尋ねるのは「どうして、この業界を志望したの?」という質問。正直言えばこの後に、「昔のようにおいしい思いができる訳じゃないよ」という言葉が、喉のところまでで出かかっているのだけれど。


外からそして中から見たこの業界の過去を知っていて、これからの企業としてのあり方/ビジネスの作り方に多少なりとも関与し、その未来に横たわる様々な障害に直面している業界人として、彼らが素敵であればあるほど、その優秀さを感じれば感じるほど、つい言葉にしてしまう疑問なのだ。


映画Lemonadeに描かれた米国メガエージェンシーの惨状ほどではないけれど、3メディア化が進みんだ結果、我が国の広告業界とて、以前のような既得権益に守られた高収益が約束されているわけではない。米国広告界の巨人McGarry氏がつぶやいたように、「"Good Old Times"は、とうに終わっている」。強力で斬新なコミュニケーションデザインへのプレッシャー、時系列でダイナミックにモニタリングしなければならないKPI、新たな報酬形態の模索とそこへの対応、立ち遅れたグローバルネットワークの再構築と競争優位の確立と、多くの課題を抱え、闘い続けているのだから。


そんな斜に構えた業界人として、先の質問への答えに彼らが発する、純粋で真摯な、広告の力/コミュニケーションの可能性に対する想いや熱意、そして(明確な根拠こそないけれど)期待ほど、ハッと気付かされ、勇気付けられられるモノはない。将来を嘱望され、シッカリとした教育を受けた彼らが、自分自身で考え自らの言葉で語ってくれる、「未来」「楽しさ」「ワクワク感」。これらこそが、この業界を支えるドライバーだったのだ、と改めて確信させられる。


そう、その通り。この業界にはまだまだ多くの可能性と、アイデアと、喜びと、そして矜持がある。


享奢な生活が欲しいだけなら、そのような業界は、神谷町や六本木あたりの巨大なバブルの塔に今でも用意されている。再優遇を持って与えられた教育を、虚構の世界で得られる分不相応な利益と矜持無き利己の追求に当てればいい。


しかし、もしも自分の知恵と献身を、他人を喜ばせ、生活のちょっとした豊かさを提供するために使いたいと思うのならば、広告業界はその可能性を提供できる、一つのステージだと思う。革命でヒトを傷つけることなく、圧政で抑えるつけるでもなく、人々の気持ちや生活様式に小なりといえど変化を与え、ホンの少しの潤いや楽しさを提供したり、少なくとも選択肢を提供することができるのだから。


この業界に可能性を感じてくれる、素敵な若者たちへ。大丈夫、あなた達が自らの手で新しい業界の姿を構築し始めるまでの数年間、この業界の火を消さないでくれていくる、素敵なお兄さんやお姉さんは、すでに私たちの会社に多くいてくれる。あなた達が感じている可能性を現実のモノとし、あなた達のアイデアをビジネスとして成立させ、対価を提供して行くための取り組みは絶え間なく続けられている。


広告業界にようこそ。


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